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けたろうさんのことがそれとなくわかるところ
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Janne Da Arc:yasuソロプロジェクト・Acid Black Cherryの2nd Album「Q.E.D.」が発売されたよ。
前作に比べるとだいぶ暗めな内容だけど、なんだかブレイクスルー的なものを狙ってもがいていたような匂いがどことなくする。
そういう勢いが、大本のJanne Da Arcにフィードバックされるといいんだけど。
Q.E.D.【DVD[MUSIC CLIP]】(ジャケットA)

〈観察ファイル.002:ペダルヘッドマン〉

周囲の動きというのは、視界に入っていなくたって、空気の揺れで察知できる。
人間の肌は実に良くできていると思う。
けれど、そのセンサーを高精度ゆえに恨めしく感じる瞬間だってある。
夜道の猫の歩みだったり、悪さをしている時の風の揺らぎだったり。
今の僕もまた、その感知能力にさいなまれる一人だった。
剛性と剛性のぶつかり合いが生む周期の早い微振動が、僕の頬と即頭部を叩いている。
終電の中、隣の席の男が舟を漕ぎ、幾度となく窓に頭を打ちつけているのだった。
イヤホンを通じて耳に入るバスドラムよりも遥かに大きく鈍いゴンという音が定期的に聞こえる。
窓が割れるんじゃないかと心配してしまう震えだった。
もちろん僕が心配なのは窓であり、不快感の元凶たる彼には呆れこそすれど心配はしてやらない。
しかしこの男、一体何回頭を打ちつけただろう。
かれこれ八駅は同じリズムが続いている。
僕の中に、だんだんと感心が芽生えてきた。
さぞ強大で相当に上等なのだと思われる睡魔に対してだ。
煩悩が十分に詰まっていそうなこの頭で除夜の鐘を撞いたら良い音がしそうだ、とも思った。
結局終着駅に停車するまで、隣人の後頭部が作る規則性はほとんど乱れることなく続いた。
車掌さんに起こされる彼の様子を視界の端でとらえたので、中年の車掌に内心で敬意を表しつつ階段を上った。
疲れ顔の流れに乗っかって改札を抜けようとしたところで、僕は背中に空気が迫るのを感じた。
発生源はかの隣人で、僕にぶつかりつつ慌てて駆け上がっていった。
どうせ降りるはずの駅で降り損ねて、いの一番にタクシーを確保するために走ったのだろう。
どこまでも迷惑な奴である。

〈おしまい〉


○GCS手記
14.7KB。あと少しで4分の1が終わる。
ちなみにここまでで文庫本換算で14P。
後の展開で思いついたものをメモ的に書いてあるものも含まれているから、ファイルサイズとページ数はイコールではないけど、最終的には60Pくらいだろうか。
アレ? 短編のはずが、中編に足を踏み入れつつあるぞ……?

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 俺もこの間、小田急線で
ペダルヘッドウーマンを見た。
二十歳過ぎの太ったセンスの無い女性。
 そこそこ人のいる夜の車内だったので、
高校生らしき女の子集団から笑われていた。

 でもあの子らはひとりだと笑わないのだろうな。
ばしこう 2009/08/28(Fri)【00:39】 編集
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